トップページ - 耳管ってなに? - 耳管開放症ってなに? - 耳管開放症の診断 - 耳管開放症の治療 - 薬剤情報(加味帰脾湯について) - 耳管開放症の症例 - 論文と文献 - 耳管開放症 FAQ - 転載コーナー - 耳鼻科へのリンク - 生薬療法へのリンク


よくある質問

[Q]
耳管開放症と診断されたのですが、一日の内でも症状がひどい時となんともない時があります。 どうしてですか?

[A]
耳管開放症の原因はまだよくわかっていないのですが、耳管の近くの血流に障害があるために 起こっているようです。耳管の近くの微少な血流を測定することは、現時点では難しいのですが、 文献的にはお酒を飲んだり、頭を下げたりすると症状は軽快し、運動したりすると症状が ひどくなるようです。
耳管の近くの血流が変化するためではないかと思うのですが、これはまだ証明されていません。

[Q]
どうして漢方薬が効くのですか?

[A]
漢方薬のどの成分がどんなふうに効いているのかは、まだわかっていません。一般に漢方薬は 色々な生薬を混ぜ合わせたものですが、ある特定の成分を分離してその組み合わせを変えて 調べることは、実際は非常に大変なことです。
また、耳管開放症という病気があまり知られておらず、研究者が少ないことも一因と思われます。

[Q]
一般的な薬で効果のあるものはないのですか?

[A]
漢方薬だけが効果があるとは思いませんが、どの薬が効果があるのかを調べることは、 なかなか大変なことだと思います。

[Q]
妊娠してから、長時間立っていたりすると耳が詰まった感じがします。これは耳管開放症 でしょうか?前屈姿勢をとったり、横になったり、耳の後ろを押さえたり、お風呂に 入ったりすると、一時的に症状は治るのですが、またすぐに戻ってしまいます。 こういった症状は出産後は治るんでしょうか?耳鼻科を受診して治療する必要はありますか?

[A]
妊娠中におこる耳管開放症は、妊娠中のホルモンの変化によって おこると考えられています。ピルの内服でも起こりやすいと言われています。 これはホルモンの変化がもとに戻れば回復します。たいていの場合は 出産後に症状は取れます。
妊娠中の内服については、大丈夫かどうかのデータがありませんので (こういったデータは人道上の問題があるので、今後も出ないでしょう) 原則として処方していません。
妊娠中にこういった事が起こるのは胎児を守るための プログラムなのかもしれません(根拠はありませんが)。
なるべく安静にされて出産を待たれることをお勧めします。


Shigeru Ishikawa(ishikawa@po.incl.ne.jp)