世の中にもの申す 11 |
負け犬の遠吠え-1
石川建築賞は石川県建築士会の主催する賞です。建築の賞を審査するというのは難しいものがあることは分かります。どういう視点で評価するかについて、その視点が人それぞれであるために、応募者全員が納得できるように選ぶというのは当然無理でしょう。
いい建築賞にするためにはどうやっていけばいいかを、パネリストは長〜い時間をかけて発表していましたが、私にとって一番大切だと思う審査経過の公表や審査員の公表について話された方はいませんでした。それで、最後の質問を受け付けたときに私はそのことを皆さんの前で伝えました。 風の便りに聞いた話ですが・・・。実際は風に聞いたわけではなく、人の口から聞いたので多分本当だと思いますが、審査員の中に応募者がいると・・・。その応募者は受賞していると・・・。さすがにこのことについては、その質問時には、私でも言えませんでした。しかし、これってあまりにも馬鹿にした話だと思いませんか。審査員を公表すればいくらなんでもこう言うことは恥ずかしくてできないはずです。どういう賞でもその賞に応募したときには審査員を辞するのが普通です。その普通の常識がない人がいい建築を造れるはずがないと思います。そういうやり方をする人もおかしいのですが、それを黙認する石川県建築士会もおかしいのではないでしょうか ? まぁ、それほど力を持った(設計力ではなく政治力)事務所なのでしょうね。 そんなわけで、私は今回の審査結果に不透明だったという不満を持っています。それで・・・。各県の建築士会を総括している組織に建築士会連合会というのがあって、そこが主催している建築士会連合会賞というのに応募しました。石川建築賞より上位の賞ですから、当然日本中の優秀な建築が応募されるので期待はしていませんが、審査員長が山下和正氏・審査員にも建築家が並んでいるので、そこで評価されなければ納得できると思いました。結果はまだ分かりませんが、現在わかっているのは 56点応募があって、一次審査を通った10点の中に入ったということです。8/2に現地審査を行うために山下和正氏と秋元和雄氏の両建築家がいらっしゃいます。これ以上の結果は望めないでしょうが、ちょっと胸がすっとした思いでいます。 応募は、各県の建築士会を通じてすることになっているので、石川県建築士会へ持っていったときのこと・・・
2000/03/30up 今年募集で明日締め切りの、平成11年度(第21回)石川県建築賞の応募用紙をみると審査員名が公表されていました。昨年から一歩進歩しましたね。 1999/07/29の朝日新聞の記事より 1945年に広島カトリック教会主催の世界平和記念聖堂のコンペが行われ、177人の応募があったそうです。私が生まれる前のことで、当然その経過などはこの記事を読むまで知りませんでした。審査員は今井兼次氏・村野籐吾氏らと教会関係者が行い、二等丹下健三氏ら三等に前川国男氏・菊竹清訓氏らが入賞したが、一等は「該当者無し」。
村野氏は日本建築学会賞を三度もとり、文化勲章まで貰っている、建築界では知らない者のいないほどの建築家でした。この記事を読んで、考えさせられることは多いでしょう。
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