ひとりごと 過去掲載分-02 index

page3page1
1999/05/03-2000/07/20の掲載分をまとめました。

────  目次  ────


1999/05/03 顔の脂

鼻の頭に吹き出物の小さいのができて痛いので、親指と人差し指で「ぎゅ〜っ」とつまんで、膿を出そうとしたが、まだ若いのかでてこない。代わりに鼻の毛穴から「にゅうるにゅうる〜っ」っと、白い 0.2mm くらいの太さのものがでてきた。
「 ??? ぎ、ぎ、ぎょぇ〜っっっ !!!な、な、なんだこりゃ〜 ? ウジ虫か〜 ?」
和泉に言うと 「顔の脂よ」
「っっっえ〜っ ? 和泉もでる ? 出して見せてよ」
「毛穴が広がるから、嫌だ」
「じゃぁいいや、おれ、もっと出して見よ」
「ぎゅ〜っ」「にゅうるにゅうる〜っ」 <ここ10回くりかえし

すっごいなぁ、めがねがずり落ちる理由が分かった。ここから脂がでているんだ
これが、少しずつ融けて ? 出てくるんかなぁ

淡泊な割に、この辺は「アブラギッシュ」なのです。

次の日、鼻の頭付近の皮が剥けたのは言うまでもありません。


07/14/99
I氏からメールを貰いました。

一番共感できたというか、「そうそう!」って感じたのは「ひとりごと」の中の、鼻の脂のくだりですね。私も同じことやってたまに遊んでます。しばらく熱中した後、ふと我に返って「・・・またやってしまった」と後悔してます。

メールを読みながら、ニヤッ!としてしまいました。
このサイトでは、「世の中にもの申す」が一番人気で反響もあるのですが・・・(そりゃそうですよね。自分が安全なところにいて、観ている分には面白いでしょう)これまで「鼻の脂」には、だれからもコメントがなくて、『やっぱり俺だけかぁ』と思っていたのです。メールを読みながら「ダヨネ! ダヨネ !」と嬉しくなってきました。そうです。やっているうちに止まらなくなって、『あぁ、また鼻の皮が剥けちゃう。赤くなってきた・・・』と後悔しますよね。
和泉が読みながら「へぇ?後悔するんだ? ?」と言っています。彼女は「毛穴が拡がる」と言ってやらないのです。毛穴に脂が溜まっている方がずっと気持ちが悪いと思うのですが・・・。


07/15/99
IJさんからメールを貰いました。

今度鼻の脂を出すとき毛穴パックなんか使ってみたらいかがでしょう。はがすときは痛くって涙ちょちょぎれます。でも、一気にとれて、パックに沢山の脂がついてるのを見ると、ちょっと感激です。

和泉は「あんなので絶対とれるはずがない」と言っているのですが、とれるんですかぁ ?・・・って、やったことあるんですかぁ ? な〜んだ、みんな鼻に脂あるんだね。言わないだけか。


07/20/99
KK氏からメールを貰いました。

ちなみに私が顔のあぶらに気がついたのは、大学の教養課程ぐらいの時だった気がします。そんときから洗顔フォームを使うようになりました。

女性が洗顔フォームで顔を洗うのはそのためもあるのかなぁ。結局みんな、口には出さなくても脂があるんですね。じゃぁ、脂を発見したときのショックを一人静かに胸の奥にしまっているのかなぁ。このサイトで具体的な反応のあったページは「顔の脂」について・・・というのは喜んでいいのか悲しむべきなのか・・・。


07/24/99
「毛穴すっきりパック」というやつを和泉に買ってきて貰いました。

説明書に「乾かしすぎるとパックが硬くなりすぎてそのまま無理にパックをはがすと、皮フがはがれる等、肌を痛めることもあるのでご注意下さい」・・・という恐ろしいことが書いてあったので、ビビッてしまって少し剥がすのが早すぎました。ちょっとだけとれましたが、次回はもう少し時間を長くしてみましょう。脂が溜まるまですこし何週間か間を置いてやってみます。


07/26/99
I氏からメールを貰いました。

久しぶりに長村さんちのページ見ました。私がきっかけになったのか、「鼻の脂」がいい盛り上がりを見せてますね。(ホントは建築で盛り上がりたいのに〜)

「毛穴パック」ですが、結婚していた時代(過去形だ!) に当時のカミさんが使っていたのを横取りして何回か使いました。TVCMだったか、雑誌広告だったかに「模式図」として、パックの表面(裏面?)にきのこのように鼻の脂がくっついている写真あるでしょ?あのまんまのものが私の場合できましたよ。

よっぽどやわな肌をしてない限り、オトコだったら顔の皮膚がむけるなんてことはないと思います。ニュース番組でも見ながらやってみればいかがですか?(やわ、なんですけど)

あと、我々夫婦の間で「耳きのこ」と呼んでいたシロモノがあります。耳たぶの裏と、顔との境目に割と大きな毛穴(汗腺?脂腺?)があるはずです。何にもしなくってもそこにはきのこのような(といっても「鼻の脂」くらいの大きさですが・・・)物が並んでいることに気付きます。もしなかったら、「にゅ〜っ」っとやれば出てくると思います。ただし、自分では見ることができないので、奥さんにでもやってもらって、成果物を見せてもらいましょう。

うわ〜。想像するだけで・・・さぶ〜。「みみきのこ」 ?。自分のは観れないって事ですね。やってみましたがよくわかりません。細いのがちょっとでましたが・・・?
でも、わかったのは「I夫妻は、よほど、仲が良かったんだ」ということ、普通こんなとこ、さわらんぞ 〜!!! きっと身体の隅々までチェック入っていたんでしょうね。もう少し、これはやってみる価値がありそうです。まず、他の人は知らないだろし・・・。
あぁ、建築と違う恐ろしい方向に・・・流れていく〜ぅ。


07/27/99

和泉が「毛穴すっきりパック」を試しました。にゅるにゅるっとでる中の方の脂は流石にとれないけれど、表面の「角栓」はびっしりとれたそうです。
I氏の話では、石川さゆりがラジオで「毛穴をぎゅーっとすると脂肪が出てきますもんねー、あれは気持ちがいいものです」と言っていたそうです。長村さん、自信もっていいですよ。芸能人でもやってるんですもん、わたしたちは特異な人種ではありません。・・・とのことです。


08/02/99
HI氏からメールを貰いました。

鼻の脂を指で押して取るクセをつけると押す時の圧力が原因となって、鼻の粘膜を悪くするので、鼻炎の元となりまっせ。芥川竜之介の作品「鼻」にででくる、「虫のように、白くてニョロニョロした・・・」という表現は、「これの事かな?」と思いながら、鼻の脂を出しては、燃やしていた学生の頃を思い出しまた。

あの「鼻」は気持ち悪いですよね。でっかい鼻を踏んだり茹でたりするんだっけ ?
それにしても、燃やしますか〜 ? そういわれるとやってみたくなるよねぇ〜。でも、今、在庫が少ないんだな。毛穴パックも 2度目にチャレンジしなくてはいけないし、忙しいな。はやく溜まらないかなぁ。・・・って、このHI氏のを読んで燃やしてみる人も一人くらいはいるはずだよね。


1999/05/13 埋め立て地について

土地の狭い日本では海を埋め立てることによって、有効利用できる土地を作ってきました。関西では、神戸の「ポートアイランド」や「関空」が、関東では「みなとみらい21」が有名でしょうか。

両方を見て思ったのですが、不思議なことに関西の埋め立ては「橋」を架けて「島」を作っています。ところが、関東では海岸線の位置を変えています(陸続きで埋め立てている)この違いはなんなんでしょうか ?
島を作ると言うことは、電気・水道などの「ライフライン」を橋に沿わす形で設ける必要があり、地震などの天災があった場合、避難できないとか、電気や水道が止まるなどの2次被害が無視できないように思えます。それをあえて、「島」状に埋め立てるには何かそれ以上のメリットがありそうなのですが、思いつきません。デメリットは幾つも挙げられそうですが・・・。

「昔からの海岸線の位置を残したい」 な〜んて感傷的なことを考えてと言うはずはないよね。
誰か、教えて。


1999/04/24 勝手にリンク-1

建築のリンク集を整備し終わったのですが、一番面倒くさいことが残ってしまいました。そうです、勝手にリンクしていたのです。へへっ。
ずっと、胸につっかえていたので、この際一気にリンクの許可を貰おうと、ここんとこ、そればかりやっていました。許可を貰いながらリンクさせて貰っているサイトもあるのですが、あまりにも有名建築家のページには、ちょっとメールを書きにくい・・・ですよね。
(こう書くと、今までリンクを申し込んだ建築家は有名じゃないってことか ? と、取られると困るのですが、勢いってこともありますし・・・「うーん、このサイト、好きだ〜。メール出しちゃおっと」・・・という)
別にメールを書くこと自体は、そんなに時間の掛かる作業ではないのですが、皆さんに同じメールを一気に送るのは失礼だし、サイトの内容をだいたいは観ておかないと・・・と、前作業に時間が掛かりました。その上「黒川氏」のページは殆んど英語だし・・・。メールアドレスは 「kurokawa@kisho.****」だし、ゲッ、まさか本人に届かないよな ! ・・・と、いらぬことを考えてしまい、とっても疲れてしまいました。
でも、メールっていいよね。建築家のオフィスに電話で「リンクさせてっ!」
なんて言えないし、手紙か葉書でも躊躇しちゃう。まだメールの方が気が楽ってのはありますね。

日本のサイトは良いけれど、外国のはどうしよ〜。


1999/05/27 勝手にリンク-2

リンクの許可を取っているうちにいろいろなサイトがあることに気付きました。

01.メールアドレスのが分からないので申し込みようがない。リンクフリーか ?
02.リンクは勝手にしても良いが、リンクを張った後で連絡して !
03.リンクフリーの表示があるサイト
04.登録が必要なサイト
05.「リンク承諾書」を送るから署名捺印の上返送してください・・・というサイト

これを、見ると勝手にリンクするのは、まずい場合もあるんですね。

時々、自分のリンク集のリンクが切れていないかをチェックするのですが、結構 「file not found」 にぶちあたります。サーバーがどこに移ったかを追跡するのですが、なかなか見つからないことも多く、一つのサイトを探すのに1時間以上もかかったり・・・。
リンク集のメンテナンスも思ったより大変でした。

現在、外国分にメールを出しているのですが、辞書片手に、和泉の添削を受けながら・・・
フィンランドのセイナヨキへのメールには、
「遠い日本からの申し込みありがと。こちらでは、多くの日本人がカメラを持って、アアルトのシティホールを見学しているのを見かけます」って返事が返ってきましたので、「じゃぁ、カメラとスッケッチブックとワイフを持った私を見かけたかも知れませんね」と返事しておきました。(ちょっと、笑いを誘おうというねらいですが、「こいつ、ワイフは持ってじゃなくて連れてだろ !」と馬鹿にされている恐れもあります)
 

「君のこの文章、意味がよくわかんないから別の単語を使って書いてちょうだい」
と指摘を受けたのもあって(私の文章がまずいのか ? 相手先が英語圏ではないせいか ? は分からない)一行の文章を延々、推敲したりして・・・。

なかなか、面白い体験です。

いろいろなサイトを観ているうちに、自分のページはこうしないと・・・と勉強になることが多く今後の参考にしていきたいと思います。


1999/06/10 「格好いいな」と思ったこと

6/5に山形市の山形国際交流プラザで第二回木材活用コンクールの表彰式があったので、出席しました。一番遠い人は山口県から来られていましたが、表彰式自体はつまんなかったので、ちょっと可哀相でした。でも、日本木材青壮年団体連合会の方には昼食まで用意して戴き、応募作品が掲載された印刷物も丁寧な作りでした。最優秀賞のアルセッド建築研究所には賞金20万円がでました。表彰式には、その作品の発注者である社会福祉法人飛鳥学院保育所・子育て支援センターの所長さんも来られていました。式の後控え室で、その所長さんに「子供達のために使って下さい」とアルセッドの三井所氏が小さい声で仰っているのがたまたま聞こえました。多分僕だけしか聞こえてなかったと思うのですが、「かっこいい!」と感じました。
まぁ、僕だったら自分で使おうと思うし、もし、差し上げるにしても、もう少し大きい声で言いそうなもんです。
人間性がでるなぁ・・・と思ってしまいました。
アルセッド建築研究所の作品は、特別奇抜な形ではなく、落ち着いた和風の施設で、金物を使わずに奈良の宮大工に施工して貰ったとのことです。私たちは、力が入りすぎてどこか奇をてらってしまいがちですが、木造の根本にたち返った考え方で、「なるほど、そんなこと思いもつかなかった」と、眼から鱗でした。
三井所氏も副所長の大倉氏もすごく丁寧に応対して下さる方で、ちょっとファンになっちゃいました。


1999/06/21 ティッシュ-2

以前、ティッシュについて書いたのですが・・・
岡崎に住む天野夫妻が、わざわざ私の作品を見に能登まで来てくれたときのこと。金沢で一緒に歩いていたら、ポケットティッシュを配っていました。天野君達は web page を読んでいるので、「ま、まずいなぁ」と思って足早に通り過ぎたのですが、やっぱり後ろで貰ってるじゃない。「はい、長村さんティッシュ !」とにやにやしながら、渡してくれた。

近所の小島さんも 「web page に書いてあったから・・・」と、袋一杯の「アイフル」のティッシュを持ってきてくれました。(どうして同じ会社のものをこんなに持っているの ?不思議だなぁ)

ページに書くと黙っていてもこんなに貰えるのなら

僕、ポルシェが欲しい !!!


1999/06/28 成田問題について

空港反対派の予定地が強制収用されるのをニュースで観たのは、私が中学生の頃だったでしょうか。昔からそこに住んでいる人を国が強制的に追い出す・・・という不思議な行為に釈然としないものを感じたのを覚えています。
民主主義という多数決の名のもとに、国益が優先され、個人の利益 ? は我慢しなさいってことですね。そういう仕打ちをうけた人々に、脚を何度も運んだが、考え方が堅く和解して貰えないと「運輸省」は言うけれど・・・
大臣や官僚は担当者がどんどん代わっていくけれど、その仕打ちをうけた人は代わっていないのだから、忘れろってのが無理でしょう。
元反対派の人やマスコミは、反対している人を責めるような雰囲気で報道されていることについて、その考え方に疑問を抱いてしまう。
滑走路をずらして建設し、反対派の土地を騒音のまっただ中にしてしまい(うるさくて住めなくして自分から出て行けということ)、既存不適格(法律ができる前に造ったものは、現在の法律は適用されない)だからということで、環境アセスメントも行わない。と、環境庁も運輸省に味方する。
そういうやり方を用意しながら、話し合いして下さいという官僚の人間性に疑問を持ちます。
昔の古き良き時代の、「判官贔屓」する日本人はもうどこかへ逝ってしまい、少数意見は抹殺しようという人たちばかりになってしまったように思えます。


1999/06/28 データベースの使い方

先日、「information」で

>残念なことに、これまでデータを使った感想をくれた人は一人もいませんでした。
>役に立たなかったら、指摘していただければと思います。

と、「いたずらメール」が続いて腹が立っていたこともあって、勢いで書いてしまいました。

アップデートした日の朝すぐに SN さんから「データを使っています」とのメールを戴きました。ありがとう。
そして今日6/26、TA・YU夫妻から
----------------------------------------------------------
とっても大切に、有効に利用させていただいております。
いただいたデータベースはACCEESSに変換後、県別にソートし B4用紙 103枚(国内のみ)にプリントアウト。YUが県別インデックスと、パンチ穴補強シールを両面 412個貼り付け、リングファイルに綴じて旅行に持って出かけ、見学した所はマーキングしております。
少し前の話ですが、4月に私達も「陶芸と建築見学の旅」をしてきました。益子・笠間の陶芸三昧と先にお話しした長村データベースを持って常磐地方の建物見学をしてきました。主な見学先は水戸芸術館・つくば中央公園レストハウス・バッハの森・・・。その他計 10ヶ所くらい。もちろん、大高建築設計事務所の洞峰公園体育館・筑波新都市記念館は忘れていません。中でも夕方の筑波新都市記念館は、池側から見ても正面並木側から見ても、とても素敵でした。でも本当はつくば博エキスポホールが見たかったと思う二人でした。その後も「デカケルトキハ、ワスレズニ」と長村データベースを持ってちょいちょい建物見物しています。
----------------------------------------------------------
というメールを貰いました。この、ご夫妻は建築という点では「素人」の方です。
まさか、こんなすごい使い方をしているとは・・・。ありがとうございます。
TA氏とは、まだ彼が独身だったときに、ブダペストで殆ど数分話した後、ミラノのドゥーモで再会してからのおつき合いなのです。その時の会話の中で、コルビジェのロンシャンの教会の話がでて、(余程我々が良かったと誉めていたのでしょう)彼はどうしても観に行きたいと思ったらしくて、あの交通の不便さを乗り越えて、見学してきたそうです。列車の時間が合わなかったり等のアクシデントがあったらしく観に行くまでに3回チャレンジしてようやく見れたんだ!!!と世界一周を終えた彼と日本で会った時に、嬉しそうに話していました。それ以後、建築を観ることも彼の趣味になったらしく、結婚してからも奥さんのYUさんとよく旅行されているそうで・・・。そうかぁ、そこにデータベースがお供するようになりましたか。嬉しいなぁ !!!

「リングファイルに綴じて」・・・ってことは、とっとと最新のデータにアップデート作業をしろって無言の圧力でしょうか ??? 暇な間に新しいデータを入れなければいけませんね。使って貰えるのがわかれば「頑張ろうか !!!」って気にもなります。根が単純ですからね。それにしても、国内だけでB4で103枚ってすごいですね。


1999/07/15 web page に作製者の名前は必要か ?

このページは「-architect office- Strayt Sheep」という名前ですが、事務所名です。このページを作るときに、作製者の名前が必要か ? と考えてみたのですが・・・
例えば、「TOTO」のような大会社の web page を誰が作っているかを気にする人はあまりいないと思います。そういう意味から、情報が正確であればいいんじゃないかと思い、私の名前を載せなかったのですが、今回、リンクの許可をお願いしているうちのあるサイトの web master から、「名前がないのは違和感を感じます」という質問を受けました。『ページを見ながらふと、「僕は誰のどういうページを見ているんだろうか?」と不思議に思った』とのことでした。
私としては、他の「建築設計事務所」のページの殆どは、あまりに営業色が強くて反発を感じていたことも理由の一つかも知れません。それで、営業色を出さないために名前を出さないようにしました。

話は少しずれますが、私が無条件に好きなのは、web 独自の情報や考え方を提供しているサイトです。雑誌やカタログで手に入れることができる情報と同じものが、web 上にある必然性はないと考えています。(あっても悪くはないけど)。雑誌などの印刷されたテキストや画像では不可能な、「ハイパーリンク」がwebの特性の一つだとすれば、それを使わないと表現できないページを提供して欲しいと思います。でも、数少ないね。

以前から、「世の中にもの申す」などで、結構言いたいことを書いているので、「匿名だから書けるんじゃないの ?」という指摘をうけそうな気はしていました。それで、経歴ページに名前を入れてみましたが・・・。それで、変わりある ?

って思っていたら、KN氏からメールを頂きました。

こういった本音サイトは結構存在しますが、ほとんどは匿名サイトですね。私がやるとしてもおそらくは匿名サイトとなるでしょう。しかし、長村さんのサイトを見て、まともな考え方は署名入りで公表した方が、インパクトがあるということに改めて気づきました。それに署名入りなら設計事務所としてのポリシーであって、匿名サイトならただの愚痴ですから、公開する意味がありません。顧客と直接対話できる建築設計事務所がこういったサイトを出すことにはすごく意味があると思います。

サイトの内容によっては、匿名より署名入りの方がいいのかも知れませんね。


1999/09/06 歯の治療

7月に旅行したときに、奥歯を治療したときに詰めてあったのが取れてしまったらしく、食事の時にその穴に食べた物が詰まって、ご飯茶碗を落とすくらい痛くて痛くて・・・。こりゃ帰ったらすぐに歯医者だな・・・と珍しくさっさと治療に行きました。いつもは、痛さが薄れると「めんどくせぇなぁ」と引き延ばすのですが、今回は痛かった !!!

歯医者に行くと考える事があります。
舌は何処に置いておけばいいんだろう ? 助手の女性の方が口唇に指を引っかけているときに、思わず「ぺろっ」っと行っちゃいそうで、「おとなしくしてろよ !」と「舌」に言い聞かせている自分に笑っちゃいます。こういう時って勝手に動き出しそうで、それを抑えているけどピクピクしてたりして・・・。

唾を吸い取る機械。バキュームとかって呼ばれているやつ。あれが口の中にチュッと吸い付いたときの気分悪いこと !!! 掃除機で、Tシャツを吸い込んでしまったときの感じ。下手な助手にあたると、そこたら中やたらとチュッチュと吸い付きまくり「はへてへれ〜(やめてくれ〜)」って言いたいくらい。

ギョィンギョィンと音をだす機械。あれって音が出なくなれば随分助かるなぁと思うのですが・・・。音が聞こえるというそれだけで、痛いような気がしてしまうのです。早くそんなのが開発されないのかなぁ。んで、それに舌が触れても大丈夫なのか ? 怖いから奥の方でちっちゃくなって縮こまっているんだけど・・・。
家に帰って、和泉に言ったら、「お医者さんに聞いてみれば」って。「舌が触れても大丈夫 ?」って40過ぎた人の疑問にしては可愛いすぎる感じがして・・・。そういうわけで今回の治療でも聞けなかった。あ〜ぁ。


1999/12/22 「寝言」と「歯ぎしり」と「いびき」

結婚して初めて、僕が寝ているときに「歯ぎしり」しているらしい事がわかった。当然、本人は寝ているのだから独身の時には気付いていなかったし、和泉に「歯ぎしりしてたよ」って言われても簡単には信じられなかった。毎日するわけではないらしく、現場でやり直しを指示したときや打合せがうまくいかなかったときにやっちゃうらしい・・・事がわかった。『歯ぎしりしたくなるほど悔しい』・・・などと表現することがあるが、どうも夢の中でその日の仕事を思いだして、正直に歯ぎしりしてる・・・って事らしい。
そんなんじゃ、友人とどこかへ泊まりに行ったときにカッコ悪いし、歯にも良くなさそうだし、何とか治したいと思っていたんだけど、これが意外と簡単に治ってしまった。歯ぎしりに気付いたら必ず和泉に起こして貰っていたら、やりそうなときに自分で気付くようになって、そのうちに治っていました。

ところが最近「いびき」をかくことがあって、それも「んごっ」としたときにその音に驚いて自分で気付くんだけど、『今までこんな事はなかったのに・・・』とぼやいていると『もうそんな歳なんじゃないの』と言われちゃいました。そうなのかなぁ。

夢の中でも仕事をしていることがよくあって、積算をしているときなんかは寝ながらも計算をしているつもりになっていて、『壁のタイルの面積は集計したんだっけ ?』などと、口走ることがあって和泉に『何が〜』と聞かれて・・・その時に自分では寝言を言っていたことに気付くんだけど、いかにも自分は、起きていて寝言を言っていたんではないような振りをして、言い訳しちゃう・・・『例の、南面の壁のタイルが・・・』などと、言いつつ『ダメだこりゃ、バレてるよなぁ〜』と気付きつつ、まだ『いや、もう集計したかなぁと思って・・・』などとまだ言い訳してる。『寝言いってるんだぁ、変なの、集計は明日起きてからすれば〜』とか笑われて・・・。んにゃろ!!!

仕事もないせいで、腹の立つことや気に掛かることが少ないので、僕は静かに寝ているのですが、最近、和泉が寝言をいうので、以前の仕返しのつもりで笑いものにしています。寝室に行くと和泉が『IZUMIのZUは「つ」に「てんてん」か「す」に「てんてん」か ?』と聞いてきます。寝ているのに・・・。『「い」に「てんてん」だ !』って応えたら黙りました。この間も寝ようとしていると『長村さん、これカッコイイね !』っていうから『何が ?』と聞くと、『この給食用のトレーと食器が・・・』と、また食べている夢でも見ているのでしょうか ? そういえば、寝ているときに結構クチをモゴモゴ動かしているんだよね。
夜、インターネットをしながら夜食を食べることがあるのですが、和泉は『いいなぁ、夜、食べれて』と羨ましそうにしています。その欲求不満が、寝ながらの口モゴモゴや寝言なのでしょうか ?
寝言に返事をすると夢の中から帰ってこられなくなるという迷信を聞いたことがありますが、我が家では、ぜんぜんそういう気配はありません。新しいネタが増えたと喜びながら返事をしています。

先日は、『27パーセントの頭・・・って面白いね !』っていう寝言で起こされました。なんて面白そうなタイトルでしょう。「なに、それ ?」って聞くと『わからん。覚えてない』だって。「だって、今27パーセントの・・・って言ったばかりじゃない」と言うと『覚えていないものは、覚えていないっ !!!』と怒りだすのです。

こんな面白そうなタイトルだけで内容を教えてくれないのは反則ではないでしょうか ?

皆さんは静かに寝ていますか ?


1999/12/27/21:50

T氏からのメール

私のイビキは家中に響き渡るそうです。旅行で隣の人から苦情を言われたことがあります。長村さんはそれ程でもないようですね、でも私は『寝言と歯軋り』はありません。

ははっ、観られましたか ? もう歯ぎしりは治ったのですが・・・。いびきはこれから歳と共にすごくなりそうな予感がするのです。そう思うのは、やな感じです。


1999/12/28/18:38

Sさんからのメール

あっ、私静かに寝てません。(寝相はいいんですが・・・)小さい頃からずーっと、夢を見ない日がないんですよ。しかも天然色フルカラーで !! ・・・熟睡、してみたいもんです。


2000/02/14 「洗濯」・・・について

先日友人Sさんと話していて、その時にふと自分の靴下をみると片足の先端の親指と小指のところがピンピンと跳ねている・・・のに気付いた。そう、その片方の靴下が裏返しだったのです。

結婚してから考え方の違いに気付くことはよくあるのですが、よく言われたのが、『裏返しに脱ぐな〜 !』。そうです、僕は下着は裏返して脱ぐのです。・・・で、そのまま洗濯して、乾いて着るときに表に返す・・・というのを独身時代やってきていたのです。

そんなわけで裏返しに脱いだ靴下や下着が、洗濯物籠に入ることになるのですが、和泉はそれをいちいち表に直すのが面倒なので、ちゃんと脱げ・・・と仰る。でも、僕としてはそのまま洗って欲しいので、いうことを聞かない。そのうちいくらいっても直らないので諦めてそのまま洗うようになったわけなんですが、たまーに、表向きでもない裏向きでもない、中途半端にくるっと丸まったように靴下を脱いじゃう事があって、それが洗濯機の中で、両方とも裏向きになればいいのに、偶然、片方は表、片方は裏になってしまうことがある。いつもの習慣で靴下をはく前に両方ともひっくり返してはいたものだから、片方の先っぽにピンピンと飛び出していた。・・・ってわけ。

母はどういうふうに洗濯していたかは聞いたことがないのですが・・・。どうなんだろ ?
僕は下着は内側(身体側)が汚れる、上着は表側が汚れると思っています。(そういう意味ではカッターシャツは襟の内側が汚れるので下着の部類に入るんだけど、ピシッとしたのが好きなのでクリーニングに出すので今回の話とは別)

下着を毎日替えるという行為からしても内側が汚れるからだと思うのですが・・・

和泉  『毎日替えるのに長村さんは、そんなに汚いんかい ?』
僕     「うん。きったねぇよ〜。和泉はそんなに綺麗なんかい ?」
和泉  『うん。脂ぎってないよ〜』
僕     「んとか〜 ?」

・・・と、くっだらない会話をすることになっちゃいます。

友人のSさんは、下着の縫い目(内側にあるヤツ)が傷みそうだから表向きに洗うそうですが、Sさんのお母さんは僕と同じで裏向きで洗うとか・・・。

みなさんは、どうなんざんしょ ?


2000/02/14/14:25 Mさんからメールの追伸で

お洗濯は自分でしないので覚えてないっすが、私もときどきツノダシ靴下を履いている事があるので・・・ 裏かえし・・なのか?

なるほどねぇ。「ツノダシ」っていうんだ。


2000/02/14/13:38  Nさんからメール

洗濯物を外に干すときは、上着は裏返しに、下着は表を外に向けるほうがよいと聞いています。理由は、上着は日にやけて、色あせると困るので裏返しにしたほうがよいそうです。
下着は、直接肌に触れる内側の繊維をいためないように、また外のホコリなどが付着しないように表を外に向けて洗濯し、干すのがよいそうです。いずれにしても守りたいほうを、内側にするのがよいようです。そんなことでなるべく先述に倣うようにはしていますが…

洗濯物をするときにいちいち直すのは苦痛です。またたたむときも然りです。それに洗濯機で丸洗いするのだから、内側の汚れがとれないこともないと思うし、汚れのひどい時は、漂白や部分洗浄なんかをすればいいと思うので、汚れと裏表は、あんまり関係ないように思います。

あとは鶏が先か、卵が先かみたいな気もするので…。最終的には着る時に、自分で気をつけるのが一番問題ないように思います。

ということで、あとは各家庭での力関係であったり、お互いの思いやりであったり、各個人の性格や考え方だったりすると思うのでcase by caseかなって思います。もし嫌なら、自分で洗えば、何の問題もないわけですし。

あら、冷静なお言葉。どうでしょうこの色は ? 冷静な意見にあったり色を選んでみたのですが・・・。


2000/04/13 「掲示板」・・・について

最近殆どのサイトには掲示板があります。
それがきっかけで、アクセス数を稼いだり、読者とのコミュニケーションを気軽にとるとか目的はいろいろだと思います。

しかし、匿名とはいえ文章が公開されているので突っ込んだ話は書けない。常連さんがいると参加しづらく書きにくい。メールと掲示板にアクセスが分散する。サイトの思惑と違う方向に進んでしまう可能性がある。書き込みが少ないとしらけたサイトに見えてしまう。など、私にとっては何故皆さん申し合わせたように掲示板をつくるのか不思議です。

メールではアクセスしてくれた方と、ちょっとした指摘から個人的なこと、突っ込んだ話まで、できるので私はそちらをとりたいと思います。

『サイトの思惑と違う方向に進んでしまう可能性がある』・・・については情報公開とは反対方向の考え方に見えますが、宣伝を書かれたり意味のない会話が続いたりされても困るという考え方です。

このことについて、和泉のお友達のJI氏と話したことがあるのですが・・・JI氏は

たまに覗いている掲示板は何件かあるけれど、参加することはあまりない。理由としては、

*常連さんばっかりの雰囲気に慣れない
*個人主催のサイトなら、主催者にメールすればいい

ただし、自分がどうしても欲しい情報があるとすれば投稿する。「三人寄れば文殊の知恵」とは良く言ったモノで、どこかからは答えが返ってくるでしょうし、やり取りを見た別の方からも違った意見が出てくるでしょうから。

掲示板を客観的な観点で言わせてもらえば、「つながっていたい」ということじゃないでしょうか。ちょっと前ならポケベル、今なら携帯電話など、若い衆の必須アイテムになってますよね。それの別のカタチとして、掲示板を主催したり投稿(「カキコ」というみたいですね。「書き込み」ってちゃんと言えっ!)したりしてるんだと思います。(純粋に自分の意見(=ウェブサイト)に対する反応が知りたいという方もいらっしゃるでしょうけど)

私の知ってる人の場合、メールと掲示板を使い分けているみたいです。込み入った話はメール、「ノリ」や「勢い」からの内容なら掲示板、と。

「情報公開・・・」も、あくまでも社会的に責任のある方や団体に関して適用されるべきことで、個人では無視していいんじゃないでしょうか。まして、自分が苦労して作ったページに他人様が好き放題していいわけないですね。

僕のサイトでは、「information」でチョイスしたのを載せるっていう検閲付き ? 誤字脱字付き ? の、意味通りの「掲示板」です。

昨年、オープンデスクに来たNKEクンとも話しました。彼がいうには横の繋がりができるのが面白いんじゃないか・・・と。このサイトでは僕が意識的にチョイスして掲示するだけで、永遠に横の繋がり(閲覧者同士での)ができないと・・・。それは、いえてるなぁと感じました。
 

んなわけで、掲示板がいいのか悪いのか、まだよく分かっていないので当分このままです。


2000/04/20 「相談」・・・について

最近貰うメールの中に就職活動についての内容が多いので何故かなぁ?と不思議だったのですが、よく考えてみると新学期が始まったのと、現実の求人がそう多くないせいでしょうね ?

「設計事務所を選んだ理由は何故ですか ?」
「住宅メーカーか?設計事務所か?どちらがいいでしょうか?」
「自分が建築に向いているのかわからない」
「膨大な数の設計事務所から自分にあったところを選ぶ方法が分からない」
「学部卒で真っ白い状態から育てていきたいという考えで採用していただけるところはないものなのでしょうか?」
「給料が安いと聞いているけど・・・」

というような相談があります。多分建築を学ぶ学生の内かなりの数の方は同じように漠然とした不安を持っているんだと思います。返事が返ってくればラッキーくらいの軽い気持ちでメールを出すのかも知れませんし、藁にでもすがるつもりで・・・かも知れません。

設計事務所の情報公開・・・という目的のサイトですので、返事は出しますし、それが苦痛でもありません。ただ、僕の場合『住宅メーカー』や『大手設計事務所』・『建設会社の設計部』といったところには在籍した経験がないので、それらと設計事務所のどちらがいいか・・・と聞かれても応えようがないですよね。

私の経験したのは、経歴を見ていただければわかるように『アトリエ事務所』と『小さな普通の事務所』ですし、現在は『個人事務所』です。その範囲でのアドバイスしかできないことを頭に入れておいて欲しいと思います。

以下は質問とそれに応えて返信したメールの抜粋です


2000/04/11/14:07
このサイトにたどり着いたルート / 建築資料館から
年齢 / 30歳男性
職業 / 建築関係だけど設計事務所ではない

>今後は建築の設計もしていきたいと思ってますが、いまさら設計事務所に勤めにいくのはと悩んでいます。やはり事務所等で勉強しなくては設計事務所の独立は難しいでしょうか?

独学で建築を学ぶという意味でしょうか ?
設計事務所にもいろいろなレベルがあると思います。例えば平面図だけ描いて一枚いくら・・・とか、確認申請を出すためだけの作業をする事務所もあるし、設計に何ヶ月も掛ける事務所まで。どういう設計をしたいかで、これから何をするべきかが決まるのではないでしょうか。

平面図だけや確認を出すための事務所だとすると、大した勉強もなくやっていけると思います。その場合は不動産屋さんなどをお客さんにすればいいかも知れません。

私はそういう設計事務所については述べることができないので、お客さんのために設計するという立場でなら応えることができると思います。

まともにお客さんのことを考えて、住み易さ、使いやすさ、それぞれの材料の性能やそれが合わさっての建築としての性能を求めるような設計をするには、独学では難しいと思います。

良いスタッフを集めればそれで済むことかも知れませんが、それはお金で解決するという意味で、自分でやろうとするならばいい設計事務所で勉強するのが近道ではないかと思っています。

資格を取るためにその専門の学校に通って、授業料を支払っているわけですよね。僕にすれば設計事務所で実務を学んでから独学で資格を取る方が、まともかなと思います。

深い意味を知らず試験用の勉強をするのはおかしいのではと感じるのですが、まぁ、考え方は人それぞれです。資格を取ってからというのもアリかも知れませんからね。

しかし、僕の経験上まともな建築(建物ではない)を設計監理するには、最低でも10年かそれ以上・・・15年くらいは勉強しないとと感じています。それも良い事務所で・・・。

***氏がどういう設計をしていきたいかでアドバイスの仕方もかわってくると思いますが、そう思いませんか ?まず、それが分からないとね。

>個人住宅等の受注などどうすればいいのかすらわかりません

これについても、どういう方向で設計したいかによると思うのです。僕は営業はしませんけど、たまに仕事は来ます。あくまで、たまにです。生きていくには不自由ですが、いいものを造るには時間がかかるのでそんなもんかなぁと思っています。

***氏のデータがあまりにもなさ過ぎるのでこれくらいしか書けませんが、もし、もう少し詳しく思っていることを書いていただければ、こちらもアドバイスしやすいかと感じますが、当然それは僕の経験においてのことで、それが一般論かどうかは分かりません。


2000/04/11/15:45
ie!のサイトから
地方の大学生

設計事務所での仕事を選んだ理由を知りたいとのことですね。僕は建築家になりたかったからです。当然、学生の時に想っていた建築家像と現在考えている建築家像は違います。学生のときには、憧れという意味での建築家像を想い描いての希望でした。

設計事務所といってもビジネスとしての事務所が多くて、良い建築(建物ではない)を造ろうと努力しているのは、ごく一部です。殆どの事務所はビジネスとしての職業に過ぎないと感じています。

***さんが想っている設計事務所とはそのどちらかは分かりませんからコメントはしにくいですね。***さんのデータが僕にとっては少なすぎるからです。

建築家に近づこうと想って努力するのは大変なことです。遊ぶ閑などはありませんから。全ての時間を建築やそれに関わることに使うしかありません。休みを取ろうと思っていたら絶対に無理です。しかし、そう努力しているわずかの人がいるのも事実です。そこには『強い意志』があって、その理由は人それぞれだと思いますが頑張っています。

宮脇檀という建築家をご存じですか ? もう亡くなってしまった方ですが、彼は200軒ほどの住宅を設計しています。しかし、住宅メーカーの担当者は一年でそれくらいの物件を手掛けるようです。建設業界という大きな目で観れば、たかが建築家一人が頑張ったところでメーカーの担当者一年分の仕事しかできないのです。

一人の建築家が育つよりもメーカーの担当者のレベルを少し上げる方が、ユーザーにとっては幸せなことになるのかも知れません。そういう気持ちを持ってなら、住宅メーカーに就職するというのも一つの手かも知れません。

職業を何にするかを選ぶときに、大学の学科を選択するように倍率や有名度で選ぶのは自分の一生を決める手段としては悲しいのではないかと感じます。

一生は一回しかないのですから、その選択は自分の責任です。何をしたいかをよく考えるのが必要なのではないかと思います。まぁ、その選択基準の中に『努力したくない』というのも含まれてもいいとは思いますが・・・。

親身のアドバイスを受けるには、もう少し自分のデータを書くことが必要ではないでしょうか ? それを書くことによって、確実にいいアドバイスを受けることができる保証は無いと思いますが、書かなければ一般論より踏み込むことはできません。


2000/04/12/11:25

建築でこれから何をしたいかが問題です。職業として建築・・・設計 ? 現場 ? を選ぶのか、それとものめり込みたいのかがわかりません。

才能のなさ・・・というのは今は誰にも決めることができないでしょう。何故なら、その努力をした結果初めて語れる問題ではないかと思います。例えば・・・僕が父の事務所にいるときにその所員が僕に『寛行さんと僕たちは違うから・・・』とよく言いました。僕にすれば、努力もしないでよくいうよ。違うのは努力する時間ではないかと、思っていました。確かに有名な建築家達は才能は私以上に優れていることは僕自身よ〜く分かっています。でも、努力することである程度は近づけるとも思っています。努力もせずに『才能がない』で自分を評価することは簡単です。

大高事務所・・・といってもご存じ無いと思いますが、作家事務所の一つです。その事務所に入所してから感じたことですが、才能のある人は確かにすぐに分かります。絶対に追いつけないと肌で感じることができました。そこで、自分にその才能がないと気付かされてから自分の居場所がどこにあるかを考えてみたときに僕は建築家を諦めて技術者になろうと考えました。

建築家のレベルにも色々あって、ホントの建築家から自称建築家まであります。
建築家のレベル                    -------------
技術者のレベル ---------------
                                              ↑
僕はこの矢印の部分(トップクラスの技術者)をめざしてみることにしました。建築家はいいスタッフ(技術者)がいて初めていい建築を実現できるからでもあるし、いい技術者はへたな建築家よりましかもしれないとも思います。

そのために、目標を決めて勉強して努力した結果が、今の僕なのですが多分、その勉強は最後まで続くと思います。

お金にならないのは事実です。一つの設計に10日かけようと100日かけようと設計料は変わりません(変わる人もいるかも知れませんが・・・)。いいものをつくろうとすると
時間がかかるわけで、検討すればするほど時間あたりの単価は下がります。設計に時間を掛ければ、また、現場に出れば出るほどいいものができる代わりに自分の時間あたりの給料は下がって行くわけです。

しかし、いいものを造った満足感でちゃらにするって感じですね。例えば給料が50万円貰ったとしてそれを競馬やパチンコで40万円使っちゃう人もいるわけで、僕の場合その40万円を趣味である建築に費やしたと思えば10万円の給料でもしかたねぇなと諦めているわけです。

価値観は人それぞれなので、そういう金銭的に辛い世界にどうぞ入って下さいとは、言えませんし、止めた方がいいでしょうとアドバイスする方が正解だと思っています。・・・が決めるのは自分です。

僕にすれば、できの悪い人が設計事務所に入ってできの悪い建物を生産し続けることは、みていて鬱陶しくてかないません。できれば、設計事務所志望の学生が減ってくれる方が気が休まる思いです。設計のかっこよさだけに憧れてこの世界に入られても困るなぁという気分なのです。入るならいい人材が入ってくれないとレベルが上がりませんからね。

自分のレベルを知るとかその世界が合っているかを確かめるにはオープンデスクという制度もあります。実際に設計事務所へ行って話を聞いたり、何日間かを事務所で仕事させて貰ったりして経験してみるのも手かも知れません。

勉強についてですが、いいものを沢山みることです。


2000/04/13/13:12

>授業も意匠系のものばかりでなく、構造の授業も平均的にとってきました。

それはいいことだと思います。意匠といっても構造を征服しなければ、いいデザインはできません。当然、現場監理は構造とリンクしたのもですから、配筋やコンクリート・鉄骨・木は理解してないとどうしようもないですからね。

デザインだけって人は建築家にもあまりいないと思います。殆どの人は構造も(計算はできなくても感覚的に)理解しているはずです。

他の学校の人の作品を見るのは良い経験になると思います。自分がどういう位置にいるかを知ることができるからです。上を見て諦めるか近づこうと努力するかで先は分かれるのでしょうね。

>私は今パソコンにすごく興味があって、ゼミも**先生というCADを専門にしている先生についているのですが…。

cadやパソコンは所詮道具です。社会にでるときに使えた方がいい・・・まぁ、使えないと今の時代困るかも。でも、それよりも建築の考え方についての方がよほど重要度が高いと思います。オペレーターになるならcadやパソコンが先ですけど。

cadを覚えたところで、事務所によって使っている種類は違うしねぇ。autocad・autocad LT・JW_CAD・dracad・minicadなど主要なものを全て使えるならば・・・事務所に一人いると便利・・・雇う方にとっては意味があるだろうけど・・・。それだけでは足りなくて、結局、画像処理やエクセルなどの表計算ワープロは当然だしデータベースソフトや3Dも必要になります。その方面だけでも覚えることは沢山あるでしょうね。

しかし、それより先に・・・なのです。


2000/04/13/18:59

設計や現場ではかなり辛いことばかりです。お金や休みに代えられないものを建築に求めているからやっているわけで、自分の進路で弱音を吐くくらいなら多分、建築でやっていくのは無理かも知れませんね。

普通のメーカーに入って9:00から17:00までで、週休二日の生活があっているかも知れません。

それかビジネスで設計をしている設計事務所に行くか・・・です。

それくらいの心構えでやらないと何千万、何億と建物にお金をかけるお客さんが可哀相です。


2000/04/14/21:36
地方の大学生

>東京での就職を考えています。設計事務所希望なのですが

設計事務所志望なら地方ではなく都市部がいいと僕も思います。良い事務所の絶対数は確実に高いですから。でも、そういう事務所を探すのは難しいですし、そこに入るのも難しいだろうね。

自分にあったというのが一番だと思います。建築の方向が・・・という意味では。有名事務所だから・・・というよりも大切ですよ。それには自分がどういう方向の設計をめざしているかが問題です。大学の4年間でそれを知るには遊んでいる閑はないはずですよね。東京の学生はかなり頑張っていますよ。

>学部卒で真っ白い状態から育てていきたいという考えで採用していただけるところというのはないものなのでしょうか。

今、どういうことをしているかによりますね。真っ白がどういう真っ白か・・・。育てていくって設計事務所ではなかなか難しいかも知れませんね。都会の学生は普通、設計事務所へ模型や図面描きのアルバイトに毎日行っていますし、それに勝てるとなると・・・ ?僕の知っている地方の建築関係の学校を想い浮かべると・・・のんびりしているし、競争してないし、勉強も・・・ ? ***さんはどうでしょうか ? (当然勉強している人もいると思いますが、競争の仕方が都市部とは違うと思う・・・あくまでも個人的にです)


2000/04/16/02:34

『見学のコツ』について

自分がその場所を与えられて設計するとしたら・・・と考えながら観ることです。敷地をどう活かしてどういうプランで、どういうエレベで・・・どういう材料をどう使ってなど、頭の中で設計しながら観ます。自分の方がいいのができそうだなという場合もあります。自分で考えつかないようなのが目の前にあるならば、どこからその考え方が出たのだろうかと想像します。

設計者は何を考えて人をどう誘導し、何を感じさせたかったかを想像します。

スケッチブックに感じたことを書いて下さい。そうすれば如何に自分がよく見ていないかを知ることができると思います。

いいものを沢山観ることです。悪い物は観る必要はないと思います。・・・とはいえ、学生ですから、いい物と悪い物の区別はつかないと思いますが。メディアで『良い』とか『有名』というなかにも悪いのはいっぱいあります。良い物と悪いものを見分ける『眼』を持つことができるように訓練することです。

例えば、画の展覧会に行ったときどういう見方をしますか ? まず、画の大きさに合わせた距離をとって観ます。画の題名を想像します。作者や画の名前はその後観るのがいいでしょう。


このページって、どちらかというと『設計事務所の仕事』に書く内容なのかなぁ?。まっ、いいか。

2000/07/20 「設計条件」について

2000年3月8日に東京の帝都営団地下鉄日比谷線で死者5人という脱線衝突事故が起こりました。

営団では過去11回の脱線事故のうち二回が今回と同じ中目黒駅周辺で起こっていてこれで三度目でした。原因は、いろいろな偶然が重なっての『乗り上がり脱線』だということです。

運輸省令では、急カーブなどの「脱線の危険性を及ぼす場所」に脱線防止ガードやレールの設置を定めているそうです。同時に「運輸大臣の許可がある場合を除き」半径160m未満の急カーブを本線上で設けることは認めていないとのことです。今回の事故現場は160.1mの半径でぎりぎり基準は満足していたが、脱線防止ガードは設置していなかったそうです。この脱線防止ガードは、本線レールの外側か内側にもう一本レールを置いておくもので、脱線時に車輌が大きくそれていかない効果を持つものです。これがあれば、隣を走る列車との接触は防げたのではないか・・・と『日経ビジネス2000/04/17』に書いてありました。

また、以下のことも書かれています。
運輸省も3/17日付で半径200m以内の全国800ヶ所のカーブに脱線防止ガードを設置する通達を出した。運輸省の通達が出される以前、設置基準を決めるのは各鉄道事業者の判断に任されていて、運輸省の統一基準は存在しなかった。営団の設置基準は「半径140m以内」と省令ではありえないはずの急カーブが対象で、東急電鉄の450m、小田急電鉄の400mなど東京の各私鉄各線と比べても際だって甘い数値になっていた。しかも営団は、1951年の200m以内から徐々に基準を緩め、54年に180m以内、58年に160m以内、61年に150m以内、68年に140m以内に変更して現在に至っている・・・という記事でした。

厳しくしていかなくてはならないはずの設計条件を、自分の技術レベルを過信することでどんどん緩めてしまっています。こういうことは・・・原発の耐用年数は最初に決めた数字からいつのまにかどんどん長くなっているなど、最近よく起こっている現象のように感じます。

上記の例からも分かるように法令はたいてい『あとづけ』です。何か事故や災害が起きてからしか整備されないのが普通です。建築の構造では過去に大きな地震が起こって災害が出る毎に進化 ?  整備 ? されてきました。過去に起こった事故や災害以上のモノが起こったときには、『想定していなかった』ということになるわけです。

法令に沿っていた場合はどうなるのでしょう ? 上記の事故では半径160m未満のカーブでは運輸大臣の許可が必要で、160.1mではOKとなります。でも、法令を満足していたからといって、運輸省が責任をとってくれるわけではなくて、必要な最低限の条件と捉えるべきのようです。ここでぎりぎりの数値だけど、いいとするか、それとも設計者のプライドでせめて170mとするか・・・いや、200mにするか・・・と、悩むところでしょう。

建築の設計をしているときにも『設計条件』を甘くしてしまうことがよくあります。お客さんから提示された設計条件は、相手がある話なので無視することはできないのですが、法令に規定されていない自分自身の中での『設計条件』は少し油断すると甘くしてしまいがちです。法令に規定されていても、ぎりぎりだけど、満足しているから・・・いいとするか・・・ ? 

排煙や換気の計算でぎりぎり・・・というか、規定されている必要数値から逆算して、法規をクリアするのが目的で設計することがあります。上記の事故例を見ると、こういう・・・法規を満足しているからいいじゃないか・・・的なやり方をしていちゃダメだなぁと心を新たにしました。設計条件をクリアした上で、プロとしてのプライドを持って『法規は満足していたのに・・・』と、言い訳することの無いように自分なりに基準の上限・下限を設定していくことが必要なのではないかと改めて感じました。


2000/08/31 『図面閲覧用パスワード発行の一時中止について』

住宅の図面を閲覧できるようにしていました。閲覧といっても、何故図面を観たいかをメールして下さった方に、パスワードを発行していました。特記仕様書や詳細図を含む、全設計図を公開するというのは設計者にとってノウハウを公開することと同じ意味を持ちます。これは、設計者にとってはリスクです。細かいプランや仕上に至るまで他人に観られるということは、住宅の建築主にとっても大きなリスクです。

そのリスクをあえておかしながらも図面を公開するということは、何らかの意義があるのではないかと考えたからです。実際に建築しようかと考えている人にとっては、設計図というものを見たことがないはずです。常識的に知っているのは平面図や立面図くらいではないでしょうか。しかし他にどういう図面があるのかを知ることに意味がないとは思えませんでした。建築主になる方が勉強すればいいものを手に入れる確率は高まるわけですし、図面を観ることによって知らない専門用語を理解することもありえるかなと思いました。

学生さんにとっては、将来どういう仕事をして行くかの一端をかいま見るチャンスになるだろうと考えました。

同業者が図面をみて、ここはまずいのではないか。これはいいと思う。というようにプロ同士の話ができるかと思っていました。

確かに発行されたパスワードの行き先は、建築中の建築主・建築しようかと考えている建築主予備軍・学生・住宅メーカーの方・設計事務所・建築関係の事務所(設備事務所など)といった具合に、驚くほど偏ることなく平均的でした。

しかし、現在パスワードを発行したうち、何らかのコメントが返ってきたのは40パーセント弱で、図面がどう使われたか分からない状態のモノが60パーセントを占めていました。今回、その方達に、図面は役に立たなかったのかをメールで問い合わせてみました。そのうち返信があったのが40パーセントでした。

全体の40パーセントが何らかのコメント有り。
全体の25パーセントが、こちらからアクション(催促 ?)を起こせば反応がある。
全体の35パーセントが反応無し。

という結果になりました。この数字が良いのか悪いのかはわかりませんが、個人事務所と図面を公開させていただいている住宅の建築主にとっては、リスクを負ってまでの意味はないのではないかと感じました。

図面というモノは、気軽に『見せて ! 』という内容ではないのですが、ネット上での意識はやはり『気軽』ということのようで、私の想いとネット使用者の想いが一致していなくて、それを読み切れていなかったのが、失敗だったと思っています。

まじめに図面を観たい方も、これからも60パーセントくらいはいらっしゃるのでしょうけど、顔の見えないネット上のことです。その振り分けをしようがないので、名案が出るまでパスワード発行を中止することにしました。

ちなみにキャドデータの方は、コメントが返ってくる率は数パーセントで、パスワードをつけても、垂れ流し状態と変わりありませんでした。


index ←page3 page1→