建築設計事務所の仕事 9 |
ローコストについて
価格が安いって意味です。
a.仕様を落とす
土台は檜・ヒバ系でないと防蟻処理が必要になる。(一般的に防蟻能力のない材料を使い、薬品で防蟻効果を得る方が多く採用されているということは、明らかにそちらの方が安価であるはず。しかし、薬品処理することは健康に問題がでる可能性がゼロだとは云えないので性能を落とすものだと私は思っている) デザインや見栄えの差だけなら我慢できるが、性能が落ちたり健康に害のあるやりかたは、ローコストの手法として私はやりたくない。建て主がそれを納得しているのならいいのだが・・・。 b.値引き
c.手間のかからない工夫
住宅メーカーが採用している工場生産のプレファブリケーションで、現場施工の手間を最小限に押さえるやり方もこの中に含まれる。 d.数量を減らす
e.発注形態の工夫
人はローコストと何気なく言葉にするが、上に書いたように内容に差が存在すると理解して話しているのか、私には甚だ疑問が残る。「a」の様に仕様を落として安価に仕上がったモノは当然の結果であり、それをうたい文句にする事自体筋が違うように思う。 私は設計者として努力するのは、「c」のやり方を工夫してみることではないのかと考えている。雑誌などで、現実にはローコストではないが、可能性を感じる工夫を見ると私は嬉しくなるが、一般の方は単純に工事金額だけを見て判断するのでしょうね。 |
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