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兵庫県立こどもの館 安藤忠雄 鹿島建設・竹中工務店・立建設JV 兵庫県姫路市桜山湖畔 1989/07竣工
SK1990/08/P189・NA1990/0723/P136
建物の用途がどうであれ、自分のスタイル・創り方を頑として変えないのはある意味立派です。自分のきもちいいと感じる空間を創られていますよね。建築自信が目立つ必要もないし、子供に媚びることもしない。ニュートラルな空間を創ってそれを使う人が色づけをしていく・・・という考え方もあるでしょう。

一般の大人が使う施設と子供が使う施設とデザインに差を持たせる意味は何かはわからないし、どうすればいいのかもわからない。でも、私にとって楽しそうな空間には見えませんでした。内部空間を富山県こどもみらい館とこのこどもの館を子供に比べさせたときにどちらを選ぶのでしょう。あまり綺麗に造りすぎるというのは、楽しさに欠けます。

多摩センターのニュータウンの失敗は、ごちゃごちゃした「裏」的な一杯飲み屋街の無い美しい街を造ろうとしたところにあります。美しい整理整頓された処に惹かれる反面、ちょっとグータラな気の抜けるような空間もないと疲れてしまいます。
こどもの人数が減少している時代ですから、将来美術館に改装するのも容易・・・なんて考えているはずは無いでしょうが、ドライブがてらのデートスポットと考えれば、いい施設かも知れません。

屋上劇場へは廻り階段で上がるが、水が吹き込むのでしょう、土嚢が積んであった。半屋外とテラスの境界部分にも・・・。
この施設の打放し壁の天端は、上向きのアール状に金ゴテでピカピカ押さえになっていました。
大きい、とてつもなく大きいスチールドアは、全てオートドア。タッチスイッチ。
朝、掃除のおばちゃんが、水の中にまで入って枯れ葉やゴミを拾っていました。レストランのウェートレス以外の職員の方は挨拶も丁寧でいい感じでした。レストランはまずいし応対は悪いしサイテー。(今はどうかわかりませんが、当時の話ね)

ある部屋の入り口に「ここは子供のみならず親の教育の場でもあります。良い父・良い母・良い大人を演じて見せましょう」との看板が置いてあったのを、変な文章だと思ったのは私達だけでしょうか ?

巨大なこどもの館よりも星の子館の方が小さいのでソフト側で楽しく色づけできているように感じました。宿泊施設・レストラン・卓球台(ちょっと変わった形をしている)・図書室(コミックまである)があって楽しめると思います。・・・が、大人だけで宿泊するより子供連れの方が割安になります。まぁ、施設の性格上の料金設定でしょうね。

館名板
案内板
建物に沿って流れ落ちる水が向こうの池(桜山湖)につながっているように・・・見えないじゃん。ひとかわグリーンが細く入っているためにぶちこわしじゃない ? 何故こうなったのでしょう ?
向こうの方にちらっと見えるのもこの施設の一部です。敷地の広さがわかります。
巨大な施設だと感じますよね。
敷地の奥の方にある工作室だったかな。
少し離れたところにある「星の子館」ここでは宿泊もできます。
星の子館の屋根。アンテナを取り付ける位置ってこんなに低くていいの ? 雪が降らないとこれでいいのかも知れないけど・・・。

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